学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 上田 眞士 | 年度 | 2022年度 |
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タイトル | AI社会で求められる営業職の働き方とは |
内容 | 本論文は、第4次産業革命から進展し続けているAI(人工知能)の技術が労働市場へ展開されていくことによって、今後「営業職」はどのような働き方が求められるかについて検討したものである。検討に際しては、大手住宅メーカーS企業の営業職の方へ聞き取り調査を行った。 世界でAI(人工知能)技術の進歩が注目されている一方、日本のメディアでは「人工知能が今ある仕事の半分を奪う」といったように取り上げられ、人々の不安を煽っている。ドイツの研究では、「作業(タスク)」という概念を採用することでAIは職を奪うのではなく、機械が行う作業と人間が行う作業の分化が進んでいくことが明らかになった。S企業の営業職においても聞き取りをもとに作業を抽出すると、機械に代替される作業と代替されない作業がみえてきた。機械に代替されることのない作業における特徴の一つは、「人間的魅力」にあった。AI社会において営業職の労働者は「人間的魅力」をさらに磨き高めることが求められる。 |
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講評 | 皆さんから提出された卒論のテーマを分野別に大きく括ってみると,「幸福度とWLB,働き方改革」「非正規雇用の労働問題と企業別組合」「AI社会における営業職の働き方」「美容師の働き方と労働環境」「東京一極集中と地方における雇用創出」等々となっています。たしかに個々の論文を取り上げてみると,その内容に精粗や優劣もあったように思います。けれども,コロナ禍の下での就職活動という困難の中でも,卒論作成という課題に対して,基本的にはゼミ生皆が真面目に取り組んでくれた。そのように考えています。そこで,以下では皆さんが苦労をしてくれた研究論文の執筆というものをめぐって,わたしが大事だと考える要点を簡単に指摘して,それを卒論作業の締め括りの講評としたいと思います。 まず労働問題に限らず様々な社会的課題に,積極的な関心を持つということが,第一に大事な点だと思います。成長を第一義にしてきた経済社会は,格差社会の問題一つをとってみても,少なくとも先進国を見る限り,今日,大きな曲がり角に差しかかっているように思います。論ずべきこと,解明すべきことは,多発的でありしかも多層的であるといって良いでしょう。そのような社会的課題と切り結び,現実に対して緊張感を持って立ち向かう姿勢が,やはり社会科学の領域の研究には必要です。 また少々矛盾するようですが,論文の出来映えを決めるものは,政策提言の良否にではなく,問題把握や理解の深さにこそあるのだということ,この点も第二に大事なポイントであるように思います。言い換えれば,「わかりたい」という気持ちこそが大事なのだ。この点を強調しておきたいということです。昔からの有名な金言に「幽霊の正体見たり,枯れ尾花」という言葉があります。敢えて勝手な例え方をすれば,研究を通して「正体」を突き止めれば,人を脅かす怪異な「幽霊」も消えて行くのだと思います。社会科学的な認識の深まりが,そうした意味で人間社会の「自由」を拡大する。今も心に残る,若い頃に私が先生から教わった考え方です。役立つこと,実用的であることも確かに大事です。けれども私は「わかりたい」という気持ちを一番大切にして欲しい。そのように考えています。 |
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キーワード1 | 営業職 |
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