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美容業界は、海外視点から見ても成長産業ということができるが、理美容師にとって美容業界が働きやすい環境と断定することができない。実際、美容業界従事者の離職率は他のサービス業と比較しても非常に高いことが明らかになっている。
高い離職率の原因として、長時間労働低賃金、教育制度の不安定さが挙げられるだろう。美容業界では、顧客に全てのサービスを提供できるスタイリストと、スタイリストのサポートをするアシスタントの2つの職位で分類されることが多い。その中でもアシスタントの労働問題が多かった。アシスタントは理美容師として一人前になるために技術を身に付ける必要があり、そのためには練習時間が必要になってくる。しかし、その練習時間は研修として教育制度に組み込まれているのではなく、営業時間外に無給で行う課題点が存在する。実際、スタイリストよりもアシスタントの離職率が非常に高く、ストレスや抑うつ反応の傾向が示されていた。
このような労働環境の過酷さによって、理美容師になりたい人も夢を諦めてしまうのではないか。教育制度を改善し、理美容師の努力に応じた報酬を与えることが、美容業界の課題を解決する一歩となるだろう。 |