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「体育会系の部活動に所属していない学生よりも、体育会系の部活に所属している学生の方が就職活動を有利に進めることができる」。この言説を誰もが聞いたことがあるのではないだろうか。この言説の答えとして、先行研究から、3つの条件(「性別」、「スポーツの種類」「大学の威信ランク」)を満たした一部の学生が体育会系に所属することで就職活動を有利に進めることができ、この条件を満たさない体育会系の部活動に所属する学生は、体育会系の部活に所属しない学生と同じ、もしくは不利になるということがわかった。しかし、コロナウイルス流行に伴い、大学生活が制限されたことで、学生の4人に1人が面接で「学生時代頑張ったこと」を聞かれた際に話を盛ることや嘘をついていることを知り、コロナ禍においては、全体的に体育会系の部活動に所属している学生の方が就職活動を有利に進めているのではないかと考え、それを明らかにしたいと考えた。同時に体育会系の部活動に所属していない学生が就職活動を上手く行うためには何が必要なのかを検討した。調査結果から、体育会系の部活に所属している学生はコロナ禍での悪い影響は受けずに比較的に有利に就職活動を進めた。また、体育会系の部活に所属していない学生でも3つの条件(「就職活動にかける量」「相手の立場に立ち、客観的に物事を見られる力」「自信」)を揃えることが必要だと考察できた。 |