卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名樋口 純平 年度2023年度
タイトル事業承継時の後継経営者のあり方について
内容  本論文は中小企業の後継経営者の事業承継に焦点を当て、具体的な実例を交えながら事業承継のポイントを解説している。論文の構成は、①事業承継前の人材育成、②事業承継の際のポイント、③事業承継後の経営革新がもたらす業績の変化の3段階の構成となっている。そこで事業承継時の重要な(1)先代がとらわれていたものに着目する、(2)後継者の特性を活かしてアイデアを生み出す、(3)手を尽くして先代や従業員の理解を得るといった3つのポイントに焦点を当てている。経営者の高齢化と後継者不足が中小企業の深刻な問題とされ、後継者の能力形成と事業承継がより重要になってきている。
 後継者の能力形成に関してはせがれ塾の例を、事業承継時の重要なポイントをどのように押さえているのかも成功事例を踏まえて述べた。それを踏まえて、実際に事業承継時の経営革新に成功した父にインタビューを行い、事業承継時のポイントをどのように押さえているのかについても言及した。事業承継時に重要なポイントを抑えることが大前提であり、それに加えて、後継者の先天的な能力、経営の知識、環境、後継者のキャリアの4点が特に重要であると結論づけた。
講評  中小企業における事業承継のあるべき姿について、先行研究とインタビュー調査をもとに考察した。3年次に取り組んだプロジェクト研究以来、自己の問題意識を貫徹し、これを卒業論文として深めた。多少粗削りな面はあるが、自分自身で考え、決断し、まとめ切る著者の力がよく表れている良作である。
キーワード1 事業承継
キーワード2 後継者
キーワード3 経営革新
キーワード4 能力形成
キーワード5 キャリア