卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名冨田 安信 年度2023年度
タイトル睡眠が労働者の健康とパフォーマンスに与える影響
内容 近年、健康経営を目指す企業が増加傾向にある中、日本人の睡眠時間は世界各国に比べて短く、特に仕事と家事を両立する女性の睡眠時間が短くなっている。日本人の睡眠時間が短い原因は主に3つある。1つ目は日本の働き方や労働時間である。長時間労働や残業が長くなるほど休息の時間が取れず、睡眠時間は短くなる。さらに、在宅勤務などの多様で柔軟な働き方ができる制度や環境が十分でない企業ほど睡眠時間が短い傾向にある。2つ目は日本人の休息に対する価値意識の低さにある。日本の古くからの「がんばること」が美徳化される雇用慣行が「働きすぎ」につながっている。3つ目は24時間化する社会によって、交代勤務や夜勤といった働き方をする労働者の生活リズムが乱れ、睡眠に影響を及ぼしている。睡眠は労働者の健康にはもちろん、労働パフォーマンスや企業利益にも影響を与える。労働者の睡眠時間の確保、睡眠の質の向上に効果的な人事制度の取り組み事例として「パワーナップ(仮眠)制度」、「在宅勤務」、「勤務間インターバル制度」が有効であり、それぞれの企業に適した制度を取り入れることが健康経営に繋がると考える。
講評 近年注目を集めている健康経営の1つとして睡眠時間を考察した。企業によって従業員の平均睡眠時間は異なる。労働時間が長い企業ほど睡眠時間が短くなるだけでなく、労働時間が同じでも、雇用管理のあり方よっても睡眠時間が違ってくることがわかった。
キーワード1 睡眠時間
キーワード2 労働パフォーマンス
キーワード3 健康
キーワード4 パワーナップ制度
キーワード5 在宅勤務