内容 |
近年の日本では少子高齢化による労働力不足が問題視され、労働力不足を補うものとして外国人労働者の導入が注目されている。しかし、外国人労働者問題は絶えず発生しており、円安の影響により出稼ぎ国としての人気も下がっている。さらに、日本が「労働力」として外国人労働者の受け入れを始めたのは近年であり、制度が十分に整っているとは言えない。そこで、生活環境や外国人労働者の受け入れ制度の変遷が似ている韓国、台湾に絞って制度を比較し、日本が学ぶことができる点についてまとめた。制度を整理・検討したことで、人権問題や送出し国の制度の違いなど、受け入れ国側の制度改善だけでは解決が難しい課題点が見つかった。そこで、地域との関係性が外国人労働者にとって大きな意味を持つと考え、これから先日本が「外国人労働者」とどのように関わり、どのような対応を取るべきか、外国人労働者が働きやすい社会とはどのようなものであるかについて、韓国・台湾の制度の事例や地域社会との関係を踏まえて考察を行った。その結果、外国人労働者が働きやすい環境を作るためには制度を充実させるだけではなく、地域社会との良好な関係性やサポートが求められると考えた。 |