学科 | 産業関係学科 | ゼミ教員名 | 阿形 健司 | 年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|---|
タイトル | エスカレーターの両側立ちは普及するか |
内容 | 本論文では、近年事故が多発しメディアでも議論がなされているエスカレーターの立ち方の問題に着目し、両側立ちは普及するかというテーマについて論じている。エスカレーターの立ち方の議論は日本で長年されてきたが、一向に解決しないのは日本人の習慣やエスカレーターの構造そのものに問題があるのではないかと考えた。日本では例外なく片側立ちでエスカレーターを利用するのが常識となっていることもあり、その習慣を変容させることは困難であると思う。しかし、今までの問題点や人びとの行動変容をもたらすものは何なのか明確にすることによってエスカレーターの利用者に対して両側立ちを普及させることはできるのではないかと考えている。エスカレーターの問題に詳しい名古屋市消費生活課にヒアリング調査を行った結果、一時的な努力ではなく継続して呼びかけを行うことやデザインや条例といった様々な角度から歩行を抑制することが両側立ちの普及につながることが分かった。 |
---|
講評 | 商業施設や交通機関に設置されたエスカレーターの使い方について議論が起こっている。二人並ぶことができるステップの片側を空けて乗ることの是非である。先を急ぎたい人もいれば、もろもろの事情で立ち止まって乗りたい人もいるので社会的な合意がなかなか得られていない。著者は、「両側立ちが合理的である」という前提で、両側立ちを推進する自治体の取り組みについて聞き取り調査を行った。まだ取り組みが始まって間もないため明確な成果を判断することはできないが、長い時間をかけて取り組みを始めた自治体は、そうではなくあまり時間をかけずに条例化した自治体よりも成果を期待できそうな予感が得られた。今後の推移を引き続き見守っていきたいところである。 |
---|
キーワード1 | エスカレータ― |
---|---|
キーワード2 | 両側立ち |
キーワード3 | 条例 |
キーワード4 | |
キーワード5 |