学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 越水 雄二 | 年度 | 2008年度 |
---|---|---|---|---|---|
タイトル | 日本のフェンシング普及へ向けた課題 |
内容 | 本稿では、今まで日本においてフェンシングが普及してこなかった背景、そして現在日本が抱えるフェンシング普及に向けての課題について論じる。 ヨーロッパにおいてフェンシングは、決闘であったものが近代に入りスポーツ化し、多くの人々に親しまれてきた。しかし、日本においてフェンシングはあまり知られていないスポーツである。それは、フェンシングがヨーロッパから日本へ導入された当時のスポーツ観や、剣および剣術観などの文化の違いによるものであったと考えられる。 現在でも、日本の競技人口は約5,000人程度であり、強化システムや基盤組織などを比較してもヨーロッパ諸国に比べ遅れている。特に、トップ選手の養成制度や指導者の養成制度については大きな違いがある。その背景には、日本のスポーツが地域クラブでなく学校体育に依存してしまっていることが挙げられる。 フェンシングの普及へ向けては、それらの課題の改善が急務である。 |
---|
講評 | このゼミでは、西洋の教育文化にかかわる研究テーマを一人ひとりが自分の興味関心に基づいて定め、およそ一年間―中には構想段階から一年半近く―、卒業論文に取り組んできました。2万字の卒論を執筆したのが12名、1万字の卒論を執筆したのが4名です。提出された各論文は、先行研究を超える独創的な成果に至ったものは残念ながらありませんが、著者の努力と工夫の跡が窺える点ではユニークな学習と考察の成果と評価できます。 ゼミ生を指導したというよりも、私は皆さんの卒論作成に併走しながら、さまざまな問題について学び、考える機会をもたせてもらいました。中には、おそらく一生、自分自身からは決して着目しなかっただろうと思うテーマもあり、それらを扱う卒論に出会えたことをありがたく感じています。また、自分も知っている、あるいは考えた経験をもつテーマについても、他者の視点からの調査と検討を媒介にして改めて理解を深められ、うれしく思います。こうした感謝や喜びの気持ちは、ゼミ生同士でも共有されているでしょう。 |
---|
キーワード1 | フェンシング |
---|---|
キーワード2 | スポーツ観 |
キーワード3 | 剣術観 |
キーワード4 | |
キーワード5 |