学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 越水 雄二 | 年度 | 2008年度 |
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タイトル | 労働の意味―ルソーとクループスカヤの見地から― |
内容 | 本稿はルソーとクループスカヤの見地から「労働の意味」を考察している。ルソーは多方面に思考をめぐらせた人物である。レーニンの妻でありロシアの教育学者であったクループスカヤは、ルソーから労働についての思想を摂取した。二人は生きた時代こそ異なるが、支配される側の農民や労働者の立場に立ち、彼らの労働について考えた点で共通している。ルソーは、労働を社会に生きる人間の義務であるとしつつ、子どもを教育する一手段として、その実践を教育活動にまで高めた。一方クループスカヤは、マルクスに依拠しながらも、総合技術教育という労働を中心とした教育体系を構築した。つまりルソーもクループスカヤも「労働」を「教育」とみなしたのであった。私は、二人が労働に教育的意義を見出した点に着目し、さらには労働観の系譜を参考にすることによって、次のように「労働の意味」を結論付けた。私たちはなぜ働くのか。それは労働に教育的意義があるからこそ、私たち人間が発達していくために働くのである。 |
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講評 | このゼミでは、西洋の教育文化にかかわる研究テーマを一人ひとりが自分の興味関心に基づいて定め、およそ一年間―中には構想段階から一年半近く―、卒業論文に取り組んできました。2万字の卒論を執筆したのが12名、1万字の卒論を執筆したのが4名です。提出された各論文は、先行研究を超える独創的な成果に至ったものは残念ながらありませんが、著者の努力と工夫の跡が窺える点ではユニークな学習と考察の成果と評価できます。 ゼミ生を指導したというよりも、私は皆さんの卒論作成に併走しながら、さまざまな問題について学び、考える機会をもたせてもらいました。中には、おそらく一生、自分自身からは決して着目しなかっただろうと思うテーマもあり、それらを扱う卒論に出会えたことをありがたく感じています。また、自分も知っている、あるいは考えた経験をもつテーマについても、他者の視点からの調査と検討を媒介にして改めて理解を深められ、うれしく思います。こうした感謝や喜びの気持ちは、ゼミ生同士でも共有されているでしょう。 |
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キーワード1 | 労働 |
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キーワード2 | ルソー |
キーワード3 | クループスカヤ |
キーワード4 | |
キーワード5 |