卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名吉田 亮 年度2008年度
タイトル米国におけるヒスパニック教育問題―LULACの活動を中心に―
内容 2000年のアメリカ国勢調査において,ヒスパニックが米国最大の少数民族になって以来,ヒスパニック人口は増加し続けている。今後の米国社会にとっても大きな存在になるヒスパニックは低い学業成績,高い中退率,差別など多くの教育問題を抱えている。本文ではヒスパニックの教育問題に焦点を当て,同時に教育支援に力を入れている米国最大のヒスパニック集団LULAC (League of United Latin American Citizens)の活動にも着目した。過去のヒスパニックに対する教育政策やLULACの形成史をみていくことにより,現代の教育問題を様々な視点からみつめることができた。学生本人だけではなく,保護者など周囲も一丸となって教育に対する意識を高めることが教育問題の改善に求められていると著者は考えた。もともと教育が重要視されない国出身である彼らの意識を変えることが必要であり,そのためにLULACも働きかけることによってより効果が得られると考えた。本文を考える上で必要なキーワードは,「ヒスパニック集団(LULAC)」,「保護者」,「教育の価値創造」である。教育問題の解決は,今後も増加していくヒスパニックのためでもあり,彼らを受け入れるホスト社会にも良い影響を与えることであろう。
講評 厳密にはそれぞれの条件に微妙な差異があるとはいうものの,3回生の4月から研究を蓄積してきたものを卒論という形式で総括したわけである。全体として,研究テーマの設定やそれへの執着心,研究時間のマネージメント,一次資料へのアクセスの難易度他多様な要素が,卒論執筆行程やその成果に大きく影響を及ぼしているが故に,到達度に差があるとはいうものの,卒論合格レベルにまで全論文が達したことについては満足すべきであろう。
キーワード1 ヒスパニック
キーワード2 LULAC
キーワード3 教育支援
キーワード4
キーワード5