学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 吉田 亮 | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | 戦時下の南洋群島の日本の文化帝国主義について-日本統治時代のパラオの植民地教育を事例に― |
内容 | 本研究では、戦時下における日本の植民地支配に関して、他の旧殖民地に比べ親日的ともいえるパラオを事例に、日本のパラオにおける植民地教育の実態を調査し、その親日的な理由を、同じく南洋諸島の他地域における植民地教育との比較を通じて、分析している。日本の植民地教育の傾向は、天皇制の理念や日本語を教えていくことが重視され、現地人を「日本人化」させることが最大の目的であった。その中で、パラオのコロール島は南洋諸島植民地教育における中心地とされ、その特徴として、南洋諸島唯一の高等教育機関の設置、初等教育での対象年齢の幅広い設定、日本語習得に関する練習生制度などが、他地域との比較の結果挙げられている。こうした日本のパラオに対する植民地教育は、現在パラオの一部地域で日本語が公用語として定められるなど、一定の影響力を与えているものの、それが親日的であったからという理由ではなく、パラオの親日的感情に教育制度や教育内容は関係がなかったと分析されている。 |
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講評 | 「戦時下の南洋群島の日本の文化帝国主義について-日本統治時代のパラオの植民地教育を事例に―」は、1914~1944年の南洋群島における日本の植民地教育の実態について考察したものである。特にパラオを他南洋地域と比較することで、現地住民の日本人観の特徴をより鮮明にしようとした研究であり、その切り口に本研究の独自性がある。 |
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キーワード1 | 植民地教育 |
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キーワード2 | 島民教育 |
キーワード3 | 文化帝国主義 |
キーワード4 | 南洋諸島 |
キーワード5 | パラオ |